僕のオタク・サブカル思い出(34)

  前回の話からちょっと遡って99年の7月、誕生日の勢いにまかせて当時の僕はついにPC98からDOS/Vマシンへの移行を図ります。世はすでにWindows98が席巻しており、ソーテックがiMacそっくりのPCを発売してappleからめっちゃ怒られたあたりですね。
 その頃まで使ってたWin95の乗ってるPC98ではもうスペックがかなりキツかったことと、ようやくバイト等で自分のお金が使えるようになったこともあり自分専用のPCが欲しい!という流れで、当時最も安価で評判もいいCeleron 300Aを選択(300MHzをオーバークロックさせて450MHzにするのが流行ってました)、拡張性も考えて結構でっかいタワー型のケースと奮発しました。

 で、Win98搭載のDOS/Vに乗り換えたことで何が起きたかといえば、ついにMIDI音源の縛りから解放されたという点がめちゃくちゃ大きかったんです。
 高校生から浪人生くらいの頃はPC98とMIDI音源をRS-232Cケーブルで繋ぎ、他のMIDI音源はそれぞれMIDIケーブルで接続したうえですべての音源に電源を入れ、PCのシーケンサで各機器をコントロールする流れでした。最終的に僕のMIDI音源は自分で買ったSC55mk-2、Wさんから譲ってもらったMU80に加え、来兎さんのおさがりのSU10というサンプラーの3台構成になり、特にSU10のおかげで声ネタも使えるようになって、環境的にかなり強力にはなっていました。
 ただ、サンプラーの方は波形ファイルの編集をSU10のパネルで行う必要があったんで編集で結構手間取るということが多かったのと、内蔵メモリの制限があったので音を厳選する必要があったんで、気軽に使えるとはいえ結構手間のかかる機器でした。

 DOS/Vに移行したことで、オンボードのサウンドチップでもPCM音源が使えるので、PC上で波形ファイルが編集できるようになったことがまず大きな変化なんですが、もう一つの大きな変化が「レコンポーザから別ソフトへの移行」です。
 レコンポーザは元々PC88/PC98用ソフトなので、DOS/Vに移行すると使えなくなってしまいます。まあその頃にはすでにWindows版も発売されていましたが、せっかくDOS/Vに移行したんなら、ということで僕が使いだしたのが「MODトラッカー」です。
 MODはホビーパソコンの雄として知られるコモドールのAmigaから生まれた音楽演奏用フォーマットで、MIDI機器等の外部機器を使用しなくても内蔵のシンセサイザーを使って音が出せるようになってました。ざっくり言うと、譜面に波形ファイルを直接並べられるサンプリング主体のフォーマットです(もちろん波形を一から作成することも可能)
 インターネットに接続できるようになったことで海外のフリーソフトも使えるようになった僕は、色んなサイトを巡り巡ってようやくFastTracker2というトラッカーといくつかのサンプルファイルをゲットし、今までとは異なる曲作りをスタートさせます。

 その当時は「BEMOD」とか「波平会」など、日本でMODフォーマットを普及させようというサイトがどんどん現れた時期でもあり、日本語化されたドキュメントがネットに放流されるようになってたのは本当にありがたかったですね。
 石野卓球のアルバム「BERLIN TRAX」でインダストリアルな音の扉を開かれ、ジェフ・ミルズの伝説のDJを収めたCD「mix-up vol.2」で完全にハードミニマルに目覚めた僕は、手持ちの音源ではどうしても出せそうにないあのハードな音をどうしても扱ってみたくて、レコンポーザから無理やり卒業してMODフォーマットに飛びつきました。結果なんとか使い方をマスターし、以降は今でも時々使うくらいお気に入りのフォーマットになってます(最近はRenoise使ってます)

 波形ファイルを気軽に扱えるようになったのでかなり音作りにも幅がでてきたのと、色んなところから音を切り取って使えるので、その頃から出回っていたBMS(ビートマニア風なゲームで遊べるフリーソフト用の譜面データ)を自分でも作ってみたり、PS版ビートマニアの各ノーツ音をMDに録音したあとPCに取り込んで編集し勝手にリミックスを作ったりしてました(このおかげで10年くらい「あの時リミックス聴いてました」と声をかけていただけるようになりました) ウィザーズスターで収録してもらった曲と、ToHeartの同人格ゲーの曲をサントラ用にリミックスしたときもMODで制作してました。

 あとは、PC組むついでに光学ドライブにやっとCD-Rライティングができるドライブを導入したので、自分だけでCDを生産できるようになったのも大きかったですね。そして3枚目のアルバムを制作してショップに委託してもらった際にも色んな事が起きたのでした。

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