ハードミニマル作曲講座:(5)ハードミニマルって何?/構築の基礎
ハードミニマルとは何ぞや?
正直言ってハードミニマルというジャンルは僕にもはっきりと説明することができません(何しろリアルタイムで聴いてなかったもので・・・)そんなわけで、改めてルーツを紐解きつつ考察してみます。
起源はテクノであることは間違いなくて、大元のハードミニマルはジェフ・ミルズなどのデトロイトテクノがルーツになっているわけで、テクノの血族であることは確かなようですね。
現代のテクノにおけるミニマルといえば基本的にはそのままミニマルテクノとか、クリックテクノ(クリックミニマル?)みたいなところ。そっちは「最小限の音構成で反復するフレーズを繰り返しながら展開する」みたいな音楽になってるけど、ハードミニマルはよりハードな印象の音で反復するフレーズを繰り返す音楽、みたいな捉え方でいいのかなとも思います。このへんはWikipediaのテクノの項読むと解り易いかな。
で、自分でテクノ作り始めた僕がたどりついた先がDRUMCODEとかでやってたスウェディッシュミニマルみたいな、すんごいズンドコいう感じのハードな曲のスタイルなんだけど、ここまでくるとテクノのミニマル感からはかなり離れて反復の音楽という側面がより強調されてて、僕はこっちの方に属しているのかなあと思ってます。
テクノそのものもかなりすそ野が広がっていて、僕はテクノに関しては音楽ジャンルではなく概念だと何度も主張しているんですが、テクノそのものが年を重ねるごとにさまざまな音楽と溶け合って拡散しつつあるので、まあとりあえず「ミニマルテクノよりもハードで重く、反復で聴かせるテクノ」ということでいいんじゃないでしょうか。まあ言ったもん勝ちですので。あと曲紹介が古いのばっかりでごめんね。
ハードミニマルのループ感と展開をどう作るのか
ハードミニマルを作るときに僕が意識するのが「ループによる高揚感」と「展開による高揚感」です。
ハードミニマルのループは、僕にとっては「大好きな曲のサビ部分だけ延々聴いてる」という感覚です。曲の一番おいしいところをずーっと聴いていたい欲の塊なんですよねえ。なんでかっこいいループをひとつ作って、それを美味しく料理していく過程こそハードミニマルの醍醐味だと思ってます。
リズムやウワモノの一部を延々ループさせつつ、音の抜き差し等で展開を作り、たまーに大きくブレイクさせて場面転換的に雰囲気を一新させてみたりと、執拗なループを中心とした曲だから活きるアレンジをいろいろ盛り込むのが楽しいし聴いてて面白いですよねー。
曲の基本構成は4~16小節くらいを単位として組み合わせるのがド安定。基本は4の倍数で展開のブロックを作ってます。僕が自作曲を使ってDJするときは基本的にロングミックスなんで、それを想定して「最初の1分くらいまでは抑えめ」「2分~4分で盛り上げ」「あとは音を引いて次の曲とのブリッジ」みたいなイメージです。昔ハウス構築で言われてた「差し引きで作る」の考え方ですよね。
DJミックス上使いやすいということもそうなんですが、聴いてる人が自然に次の展開に構えられるように定期的にブレイクでキック抜いたりブロックの頭にだけ出てくる音を差し込んだりします。EDMとかでもよく使われますね。もちろんこの定石を敢えて崩してくる人もいるし、surgeonみたく聞いてる方がちょっと心配になるくらいほぼ同じループを繰り返す人もいますけどね。
正直言ってハードミニマルというジャンルは僕にもはっきりと説明することができません(何しろリアルタイムで聴いてなかったもので・・・)そんなわけで、改めてルーツを紐解きつつ考察してみます。
起源はテクノであることは間違いなくて、大元のハードミニマルはジェフ・ミルズなどのデトロイトテクノがルーツになっているわけで、テクノの血族であることは確かなようですね。
Jeff Mills / The Bells
ハードミニマルの源流たる大御所ジェフ・ミルズの名曲。
テレビ朝日の人気番組「題名のない音楽会」で
フルオーケストラで演奏されたことでも有名。
出演の企画した人の勇気を未来永劫讃えたい。
テクノに限らず、ミニマルミュージックは「音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽。」(Wikipediaより。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%83%E3%82%AF)とあって、同じフレーズを延々と~とかいった反復の演奏が中心という解釈になるのかな。んで、そもそもこの「ミニマル」という言葉は音楽ではなくアートや建築様式などから持ち込まれたもので、そっちは「美術・建築・音楽などの分野で、形態や色彩を最小限度まで突き詰めようとした一連の態度を最小限主義、ミニマリズム」(Wikipediaより。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%AB)ということみたい。
DJT-1000 / thesis
執拗に繰り返されるフレーズが変化するだけで
長く聴けてカッコイイという一例。
この人のmix CD「Last DJ On The Earth」は超オススメ。
現代のテクノにおけるミニマルといえば基本的にはそのままミニマルテクノとか、クリックテクノ(クリックミニマル?)みたいなところ。そっちは「最小限の音構成で反復するフレーズを繰り返しながら展開する」みたいな音楽になってるけど、ハードミニマルはよりハードな印象の音で反復するフレーズを繰り返す音楽、みたいな捉え方でいいのかなとも思います。このへんはWikipediaのテクノの項読むと解り易いかな。
で、自分でテクノ作り始めた僕がたどりついた先がDRUMCODEとかでやってたスウェディッシュミニマルみたいな、すんごいズンドコいう感じのハードな曲のスタイルなんだけど、ここまでくるとテクノのミニマル感からはかなり離れて反復の音楽という側面がより強調されてて、僕はこっちの方に属しているのかなあと思ってます。
Paul Mac / Elvis Beat (Adam Bayer Remix)
アダム・ベイヤーの名仕事は「Manipulated」が鉄板だけど
僕はこっちにかなり衝撃をうけました。カッコイイ!!!
テクノそのものもかなりすそ野が広がっていて、僕はテクノに関しては音楽ジャンルではなく概念だと何度も主張しているんですが、テクノそのものが年を重ねるごとにさまざまな音楽と溶け合って拡散しつつあるので、まあとりあえず「ミニマルテクノよりもハードで重く、反復で聴かせるテクノ」ということでいいんじゃないでしょうか。まあ言ったもん勝ちですので。あと曲紹介が古いのばっかりでごめんね。
ハードミニマルのループ感と展開をどう作るのか
ハードミニマルを作るときに僕が意識するのが「ループによる高揚感」と「展開による高揚感」です。
ハードミニマルのループは、僕にとっては「大好きな曲のサビ部分だけ延々聴いてる」という感覚です。曲の一番おいしいところをずーっと聴いていたい欲の塊なんですよねえ。なんでかっこいいループをひとつ作って、それを美味しく料理していく過程こそハードミニマルの醍醐味だと思ってます。
リズムやウワモノの一部を延々ループさせつつ、音の抜き差し等で展開を作り、たまーに大きくブレイクさせて場面転換的に雰囲気を一新させてみたりと、執拗なループを中心とした曲だから活きるアレンジをいろいろ盛り込むのが楽しいし聴いてて面白いですよねー。
W. Jorg Henze / Break Your Nape
この曲は展開もモリモリだけど実はフレーズそのものは絞られてて
とっかえひっかえや組み合わせで聴かせてたりするとこがイイですね
曲の基本構成は4~16小節くらいを単位として組み合わせるのがド安定。基本は4の倍数で展開のブロックを作ってます。僕が自作曲を使ってDJするときは基本的にロングミックスなんで、それを想定して「最初の1分くらいまでは抑えめ」「2分~4分で盛り上げ」「あとは音を引いて次の曲とのブリッジ」みたいなイメージです。昔ハウス構築で言われてた「差し引きで作る」の考え方ですよね。
DJミックス上使いやすいということもそうなんですが、聴いてる人が自然に次の展開に構えられるように定期的にブレイクでキック抜いたりブロックの頭にだけ出てくる音を差し込んだりします。EDMとかでもよく使われますね。もちろんこの定石を敢えて崩してくる人もいるし、surgeonみたく聞いてる方がちょっと心配になるくらいほぼ同じループを繰り返す人もいますけどね。