初心者だから語る(多分間違っている)刺繍ことはじめ

 このところ「アイロンビーズ」「かぎ編み」「ミシンで裁縫」など女子力方向に趣味の方向が向いてますが、今回は「刺繍」に傾倒しつつあります。40手前の手習いにはあまりに高濃度の女子力を求められるジャンルではありますが、想像以上に始めるまでのハードルが低いんですよねえ。
 まあなんの気構えもなく「刺繍」なんて耳にすると「旧家のお嬢様かよ」的な雰囲気もあるんですけど、アイロンビーズのようなドット絵をクロスステッチで作ったり文明の利器をあれこれ使って図案を量産したりもできるんで、ITに強い男性にこそ遊んでみてほしいという感はあります。

 上の写真は作例。ダイソーで売ってる「くちがね(角)」「てぬぐい」「刺繍糸」「刺繍針」「布用ボンド」の5つ(一応くちがねはペンチで締めるのでそれ含めると6つ)で自作可能です。一度資材を揃えるとそれなりにたくさん作れるようになるので、まずは1000円握りしめて100均へ!


ダイソーが結構すごい

 刺繍関連の用品はおおよそダイソーで揃えることが可能です。他の100均でも揃えるのは可能なんですが、手に入れやすさとラインナップではダイソーが格段に上かも(沖縄での状況だけど)
 刺繍糸は4つのカラーテーマで各12色なので全48色(とはいえ被りもあるのでもうすこし少ないけど)、100円でこの量買えるのはおそらくダイソーだけ。
 刺繍糸そのものはセリアとキャンドゥにもあるんだけど、セリアは単色が中心で12色まとめてひと束にしたものはあるものの量が少なく、キャンドゥは「ライト系」と「ダーク系」の2ラインが用意されているけど地味な色しかないので使い勝手は若干低いです。

 ただダイソーの刺繍糸は値段相応のクオリティで、セリアの糸とあらべてみるとその品質は一目瞭然。左がセリアで右がダイソーのものなんだけど、ダイソーの糸はいきなり毛羽立ってたり細かったりして、特に明るい色を使ったときにスカスカになっちゃうという難点はあります。
 逆に考えれば、初心者のうちはダイソーのものを使ってみて、慣れてきたらちゃんとしたもの(オリムパスなどの大手メーカーのものなど)を購入していくのもアリかなあと思います。

 それとダイソーで嬉しいのは「刺繍布」。ダイソーで扱ってる刺繍布は「クロスステッチ用に編まれた布」で、きちんと均等な格子で編まれているものになってます。手芸店で売ってるものだとジャバクロスに近いものですね。
 ドットピッチ(こういう言い方は本来のクロスステッチでは使わないだろうけど)はわりと細かめ。大きさも結構あるんでクロスステッチの練習にちょうどいい布となってます。
 この布、平たい紐を組み合わせて糊で固定している状態らしく、水分を含むとほろほろ崩れていってしまいます。手の汗で布の橋から抜けていくことも多少だけどあるので、これでクロスステッチするときは心持ち布の内側(4針分くらい?)を使うようにするといいかもです。

 他にも、刺繍といえばコレ!みたいなイメージのある刺繍枠も売ってます。さっきの刺繍布は結構固めになってるので枠を使う必要はないんですが、ワッペン作りで表布と裏のフェルトを固定したいときとか柔らかい布で刺繍をするときなどは必要ですな。サイズが15cmしかないので、これより小さいものを作るときは手芸店へどうぞ。


実際どんな感じで作ってるのか

具体的なクロスステッチの刺し方は手芸用品メーカー、オリムパスのサイトで勉強できます。
 基本は「クロスさせるときにどっちの糸が上にくるか」を意識して刺していけばだいたい大丈夫。個人的な印象では「複数の色を同時進行させるより1色ずつ縫っていく」「アウトライン(外枠)がある図案ならそっちから処理すると間違いにくい」という感じかなあと思います。
クロス・ステッチの刺し方 | 手芸のオリムパスhttp://www.olympus-thread.com/homemade/crossstitch_sew.html

 このブログのコンテンツにドット絵の図案を掲載してるんですが(ポケモンとかスプラトゥーンとかモンハンとか)これらの絵を元にしてクロスステッチができますぞ。
 こちらの作例は24×24ドットのイャンクック(図案はこちら) さっき紹介した刺繍布と刺繍糸でこのくらいは結構簡単にできてしまいます(サイズはだいたい5.5cm四方) これをこのあとどんなふうに使用するかについてはまた後日記事にする予定ですが、僕の用意した図案はサイズが小さいし元々アイロンビーズ用で色数も抑えてあるんで、クロスステッチの練習にちょうどいいと思います。ぜひお試しあれ。

 あ、ダイソーの刺繍糸でクロスステッチするときに気をつけてほしい点をいくつか。
  • 基本は3本取りで大丈夫だけど、ドットをしっかり埋めたいときは4本取りが安定。
  • 特に薄い色のは細く見えてしまうため、下地が暗い色の布のときは4本~6本でやってもいいかも。
  • とてもねじれやすいので、刺すときは糸のねじれに気をつけながら進めましょう。

刺繍糸以外でもクロスステッチは可能

 もうひとつ、これらの道具とは別でクロスステッチ可能なものがあるんですわ。それが「毛糸(並太)」+「園芸用鉢底ネット」なんですな。刺繍糸よりもだいぶ太い編み物用の毛糸を閉じ用針でクロスステッチしちゃおうというもの。
 だいたいこんな感じで売ってます(今の所ダイソーとキャンドゥで同じ大きさのが売ってます) 枚数が多いのと、プラスチックなのでハサミで好きな大きさに切って使えるのも魅力。編み物のためにたくさん毛糸持ってるよってひとはこっちにも挑戦してみるといいかも。

 これは鉢底ネットの丸型に並太の毛糸でクロスステッチしたもの。アクリル製の糸なのでコースターとしても使えます。糸も針も大きいんで初心者の練習としても良いかも。


図案の代わりにてぬぐいを使う、という考え方

 さて、ここまではクロスステッチを中心に書いてきたんですが、僕はここんとこクロスステッチから普通の刺繍の方に移行しています。普通の刺繍のほうがさらにレベルが高くて非常に難しいんですが、クロスステッチに多少慣れておけばなんとかなるかも?という感覚。

まずはここから!刺しゅうの基本ステッチ|かんたんデコテク特集|手づくりタウン|日本ヴォーグ社http://www.tezukuritown.com/special/0912decotech/basic.html

 で、刺繍初心者は線に沿って刺繍できるよう図案を用意しておくと楽なんですけど、布に図案をペンで描くのは大変ですよね。僕も絵心無いんでこの段階で敬遠してるところがありました。
 でも練習するだけなら結構簡単な方法がありました。柄もののてぬぐいの絵をそのまま図案にすりゃいいんです。各100均ショップではかわいい柄のてぬぐいがあるんで、お気に入りの柄のものを刺繍枠にはめて刺していけばワッペンにできちゃうわけですよ(ワッペンにするときは裏にフェルト等を敷くのを忘れずに)
 上記の例はサテンステッチとアウトラインステッチだけでばしばしと刺しただけです。こういうゆる~い絵のはちょっと崩れても味になっちゃうので、思うまま刺し倒してしまいましょう。


他にもあると便利なグッズなどなど

 最後に、これあると便利だよねっていうグッズを少しだけ紹介。

・タブレット
 クロスステッチやってるとき、図案のドット数を確認するのにかなーり便利です。拡大縮小も思いのままだしバックライトもあるんで見やすい。

・くるみボタンセット
 小さい図案の刺繍はそのままくるみボタンに出来ます。他にもいろいろ用途があるんですわ。このあたりは現在研究中。

・PC用プリンター
 できれば顔料インク系(キヤノン製とか) これは図案制作にお役立ちなんですが、こちらも具体的な使い方は後日記事化します。