androidの曲作りツール「CAUSTIC」に関する使用感メモなど
いやー正直甘く見ていたね。なにしろAndroidには現状FL STUDIO MOBILEというモバイル環境でのテクノ制作ツールにおいて最強と言っても過言ではないアプリがあったので、こっちは正直おもちゃ程度だと思ってたんだけど、こんだけ使えるおもちゃなら充分だわ。
というわけで、モジュールをたくさん追加して曲が作れるアプリ「CAUSTIC」をなんとなーく本気で使ってみています。こっちは導入自体は無料、曲の保存や波形ファイルへのエクスポート機能は有料となっていて、とりあえずインストールしてすぐに遊べるとても気軽なアプリでもあります。
具体的な構成は、11種類のシンセモジュール+リズムマシンで音を出し、各モジュールに対して個別にエフェクター2個使えて(なんと20種類も!)、これらの演奏パターンを組み合わせて曲を作るというスタンダードなスタイル。
細かい音作りはさすがに難しいものの、無料とは思えないほど多彩なモジュールと、小さいデバイスでも入力しやすい画面構成が魅力ですな。
何より、シンセの量が多いのはありがたい。FM音源とかサンプラーとかPCMとか、あとボコーダーなんかもあるのね。
リズムマシン、もしや超高性能?
リズムマシンは8トラック構成なんだけど、なんかいろんな機能がついていて、僕も未だによくわかってない機能が結構ある。とりあえず大体わかった「ループ素材のストレッチ」についてちょっとメモる。
(1)まず、リズムマシンの任意のトラックにループ素材を読み込ませる。そのあとで画面上のセッティングアイコン(歯車のやつ)をタップ。
(2)ドラムキットのサンプルセッティング画面で、さっき読み込んだループ素材をタップ。
(3)ループ素材の波形が表示されるので、画面上の「Tools」をタップ。
(4)左メニューの「Detect BPM」でループ素材のBPMを解析させたあと、「Pitch/Time」をタップ
(5)右側「Time」の真ん中にあるBPMの表示、左側は元のBPMのまま、右側のBPMを曲のBPMに合わせる(下のパーセンテージは自動的に調整される)
設定できたら右下の「Applyを押す→(4)の画面に戻るので「Done」でストレッチ完了!
なお、この方法だと読み込んだループの波形を上書きするので、設定をリセットしたいときは再度ループを読み込む必要があることに注意(元ファイルは上書きされないので何度でもやりなおせるけどね)
ところで、(4)の画面ではいろんなツールが使えるようで、たとえば「Ins.Silence」をタップすると選択範囲に無音部分を挿入できたりするんだけど、一番下の「Vocality」はなんだろう?と思ってタップしたら、合成音声を作成できるアプリを別でインストールするよう案内された。これもしかして簡易ボーカル入れられる仕様なのか?! これはまた色々いじって研究してみなくては・・・。
高機能っぽいけどマニュアルが・・・
あと、画面下部のモジュール追加画面のボタンのとなりにあるオプションボタンでは色々な設定が確認できる。画面のスクショ取るの面倒なので、わかる範囲で機能をメモしていく。
・SONG
曲のセーブ/ロード、波形ファイルへのエクスポート、インポートは何呼び出せるんだろう?
TEMPO(BPM):テンポ。数字部分をリズムよくタップすると、そのBPMに設定してくれる。
SIGNATURE:拍子。通常は4/4だろうね。その下のボタン「Snap patterns to measures」は、パターン作成時に罫線にパチっとスナップさせるかどうか。オフにすると自由に配置できるけど、リズムが崩れがちなので基本はonにしとこう。
SHUFFLE:シャッフルリズムの設定ができる。8分と16分の刻みで、その横のダイヤルを回すとシャッフルの強さを設定できる。なお、さっき紹介したループ素材のストレッチは対応してないので注意。
SCALE:曲のスケール。ト長調みたいなやつ。多分ライブなどで曲を読み込んだとき用じゃないかなと思う。タップするとスケールを設定できるっぽい(使う機会がないからわからんのよね)
SONG LENGTH:曲の分数・秒数。パターン画面で貼り付けたパターンの長さを表示。
・OPTIONS
SCREEN WAKE LOCK:これをオンにしてCAUSTICを起動している間は端末がスリープモードにならない。ライブとかで使えそうな機能ですな。
SOUND NEW NOTES:音符をパターンエディタに貼り付けたときにその音を鳴らすかどうか。
AUDIO API:多分、音を鳴らすときのドライバを選択できる。AudioTrackは昔の端末用でAndroid2.3あたりのデバイス向けらしく、Android4.2.2以降のバージョンの人はもういっこのを使うといいみたい。今どき使う機会ないよなあ。
INTERNAL LATENCY:レイテンシーの設定。大きくするとタップしてから実際に動作するまでの時間がすこし長くなるけど動作は安定する。重たいときの調整で最後らへんに触るところだろうね。
WHEN END OF SONG IF REACHED.:SONG状態でプレイボタンを押したとき、最後まで演奏しきったらどうする?を選択できる。「KEEP PLAYS(そのまま演奏する。パターンの配置がなければ無音。)」「STOP PLAYING(演奏をストップする)」「LOOP TO START(最初に戻って演奏する)」が選べる。
ALLOW SCREEN ROTATION:端末の画面の自動回転に併せて画面を回転させる。縦画面でも動作できるのでタブレットで作曲するとき便利。
SKIN:見た目を変更できる。端末によっては再起動しないとフォントが潰れることがある。
右側のLANDSCAPEとPOATRAITは縦画面・横画面時の画面レイアウトのことなんだろうけど、あんまり変化ないんだよなあ。
・OPTIONS→ADVANCED...
INVERT BEATBOX PATTERN EDITOR CHANNELS:リズムマシンのパターンエディタで、1~8トラックの配置が上から下なのを逆さにする。DAWだと1トラック目にキックがあって、それがパターンエディタだと一番下にくるタイプのもあるんで、そのほうが使いやすいって人向け。
USE PIANOROLL FOR BEATBOX:8トラックだけ表示されるリズムマシンのパターンエディタをピアノロールでも表示できる。使う機会あるかなこれ?
SEQUENCER TIMELINE STARTS AT BEAT 1:シーケンサの再生開始位置を一番左に設定する。多分これ、敢えて左側をちょっと空けて作る人(曲を後々波形ファイルにするときに頭に空白が欲しいというアレ)が、毎回いちいち空白部分まで再生されるのは面倒だっていうことであるんですかね。
USE IMMERSIVE SCREEN MODE:androidのソフトウェアボタン(ホームボタンとか戻るボタンとかのやつ)を表示させない。オフにすると常にそのボタンが表示される。
DEFAULT NOTE VELOCITY:音符の打鍵音の数値の基本値を設定。
RESTORE DEFAULTS:設定を初期値に戻す。
・MIDI
端末がBluetoothMIDIに対応しているときに、コントローラを設定できる。「有効」「すべてのチャンネルと一つのコントローラで操作する」「楽器ごとにコントローラを分けて設定する」が選べる。
・TOOLS
FTP SERVER:FTPサーバを起動できるらしいんだけど、何を意図してる機能なのかが全くわからんし、公式サイトのマニュアルにすら載ってないんだよね・・・マジなんなのこれ・・・。
追記→ マニュアルあるじゃん! というわけで調べたところ、FTPで別端末のファイルを呼び出したりできるらしい。これもライブ用だろうなー。
STAND-ALONE WAV EDITOR:波形ファイルを編集できるエディタを起動する。
MERGE RACK TO INSTRUMENT:ラックの中身をそのまま保存して別の曲で利用できるようにする・・・らしい。